歪み取りや、延べ出し※に使う金槌です。丸い方の打面に二種類合って、平面の歪み取り用と、わずかに凸状になった延べ出し用があります。
これも頭と柄は別に買ってきて、自分で据えます。打つ面は磨き込んで打ち痕が綺麗な状態になるようにしてあります。これと延べ出し用に、鑑が1寸2分(約36mm)のでっかい唐紙も使っています。
鍛金※の職人さんや作家さんは、写真の唐紙を基本にした特殊な形状の唐紙鎚を特注で作って使います(打面は小さいのに、びょ〜〜〜んと長い形とか櫃※が片方に異常に寄っていたり、色々です)
どうしてこの形の金槌を「唐紙」と言うのかは知りません(^_^;) 丸い面を「鑑(かがみ)」、反対の尖った面を「唐紙」と言います。なんで唐紙なんでしょうねぇ。同じ唐紙って種類の絵画用の紙はあるんですけど、それと関係あるのかも知れません・・・でも、無いかも知れません。ちなみに、大工さんが使う玄翁(げんのう)は叩く面を「口(くち)」と言います。
※延べ出し:塊を任意の基本形状に叩き延ばす作業
※鍛金:金属を主に叩いて任意の形状にする技法
※櫃(ひつ):柄を差し込む穴
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