Kuraのリングはサイズ直しにも加工にも手間のかかる内甲丸をつけて、着け心地の良いリングです。一方で、以前から着けた感覚のないリングが出来ないものかと考えていて、限界まで薄いリングの制作を試行錯誤していました。
もちろん金属のシルバーがベースですから、銀糸で編み込んでベルトにするとかスプリングパーツで作るとかしないと平打ちリングでは「着けた感覚がない」にはほど遠いのです。ただ普段使いのシルバーの特徴を考えると平打ちリングで薄さを追求すると言うことに落ち着きました。
板厚0.7mmです。強度を犠牲にしないぎりぎりで、着けると皮膚と同じ高さになり板厚が感じられません。
Kuraではシルバ−950を使用していますが、これは純銀に5%の銅を混ぜたものです。よく知られているスターリングシルバーは925で、7.5%の銅を混ぜています。これは純銀だとふにゃふにゃで多くの装身具に不向きだからです。
この純銀に比べて堅い950や925でも、そのまま使っては0.7mm厚は強度不足でリングには使えません。あるとしたら純度を下げて堅くしニッケルで色調節しているか黄銅に銀メッキ、または強度基準が甘いかのどれかです。 で、どうしたかというと下図の構造の板材を作ってしまいました。
キャストでは真似できませんね。それがうれしい私です(^_^)。
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