Kuraの制作する商品は、基本的にシルバーの性質を生かした使い込むほどに自然に燻しの陰影が綺麗に入るシンプルなラインを基本としていまが、手彫りやスタンプワークでは積極的に燻しを生かす商品ラインとなっています。
平打ちリングは、私の好きな究極のシンプルリングデザインの一つです。一方で、シンプル故に深い満足感や豪華さに欠けることは否めません。何とかできないかと考えて辿り着いたのが、手彫りやインディアンジュエリーでお馴染みのスタンプワークです。
手彫りには洋彫りと和彫りがあり、鏨の形と彫り進め方が違います。洋彫りは繊細で流麗な線刻が得意です。和彫りは深く強い彫りが得意です。私はどちらも使います。
後述のスタンプワークの鏨と形は似ていますが先が刃物になっている鏨と思って下さい。それを地金にあてて切り進めて彫刻します。ミスのない集中した彫りはもちろん、鏨作りも高度な技術を必要とします。
もう一つの彫金技法がスタンプワークです。代表格のインディアンジュエリーのスタンプワークと私の目指すスタンプワークは違いますから、イメージをスタンプワークで具体化するには気の遠くなる数の鏨が必要でした、コツコツと作っては修正を繰り返し、割れては作りを繰り返して数百本になりました。私のイメージするスタンプワークにはまだまだ不足です。今後にもご期待下さい。
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