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加工机制作

寸法指定した板が届きました。重いです。木工は好きですが、せっかく引っ越したてで綺麗な室内が粉塵まみれになると思うと憂鬱です。しかも仕事しながらになりますので、こまめに掃除しながらで能率も悪いのです。
貫のホゾ組み加工です。専用工具があるわけではないので、ほとんどを両刃鋸で手加工です。幅の広い板と天板の弧になった切り込みはジグソーを使っています。
楢は硬く丈夫ですが、ホゾの寸法が少しでも合わないと、組み立て時にすぐ割れます。すでにここまでの加工で涙ぐんでいます。
ホゾ穴を加工します。専用工具だと一発で四角い穴が掘れる角ノミという物があるんですが、もちろんそんな物はありません。仕事で使っているフライスを流用です。穴開けの後はノミで四角くさらいます。
電動工具なので速いと思うでしょうが、なかなかどうしてどうして(ー_ー;)
ちなみに、ドリル先端は途中で止められるようにネジ山をヤスリで落として三角錘形状にしてあります。
粉受け以外の部材が揃いました。流した涙が懐かしいです・・・。
重い机になるので、接着剤を使わず、ぎっちり組むけど割れないように精度にとても神経を使いました。接着剤を使わないので加わる力に柔軟で、何度でもばらせるので修理も補修も利きます。
これは粉受けの溝切り加工です。トリマーを使っています。ギチッと咥えさせる寸法にしてあります。これをすると金属トレーを使わなくても地金回収に不都合ありません。金属トレーに工具を置くときの音が嫌なのです。底板の板厚も十分取ってあり頑丈です。粉受けだけはパイン材を使っています。色々都合がいいからです。
引き出しテーブルの取っ手がまだ付いていませんが、ひとまず完成。もう一台は反対側に置いてすでに使っています。
テーブルの静加重は全引き出しで30キロ。引き出すと下にカクンと落とし込む構造の粉受けも、両手でぐいぐい寄りかかってもビクともしません。粉受けの両脇板だけでなく奥の板でも支えているためです。
使用状態。
引き出しテーブルは奥行き45センチ全て引き出せるため、地金の熔解はもちろん、細かいロウ付け作業にもスリ板を外すことなく作業できます。また、テーブルと棚板の隙間を30ミリとってあり、テーブルを収納した状態でもスケッチブックや小道具等をどかす必要が無く、地金の違う作業、鏨やチェーン加工、複数の作業を平行して進めるのにとても便利です。
粉受けは正面が45度の角度を付けてあり、体当たりが自然で、手仕事周りも大変広く、粉回収もしやすいです。金属トレーではないので工具の当たりも柔らかく目障りな反射もありません、縁にヤスリを浮かしても置けます。
ほんとは机全体にサンドペーパー掛けと、白木用WAXの拭き仕上げをする予定でしたが力尽きました。最低箇所のペーパー掛けと部材加工時での面取り鉋はかけてあります。

さぁ皆さんも涙をふくハンカチ片手にレッツトライ。